会長コラム

ゴミの処理

弊社の現場作業から発生するゴミの処理には永年悩ませられていた。工事をすれば必ず様々なゴミが発生する。

戦後しばらくは工事現場で出る木切れや鉋屑は、現場のご近所の方が持ち帰り燃料とされた。廃材の量が多ければ風呂屋やお寺にへ持ち込んでいた。持ち込めないミンチといわれる雑ゴミは、弊社の作業場で燃やしていた。いまは時代が変わり、どこも引き取ってくれない。

今から思えばのどかな時代であったと思う。

ゴミがたんなる廃棄物から再生資源と位置付けられてから様相が一変した。 今から12年前、建設リサイクル法が成立し、「建設物等に係る分別解体等及び再資源化等の義務付け及び再資源化の実施を確保し、利用促進のための措置等」が法制化された。

産業廃棄物が社会の中で循環して新たな資源として再利用を求められている。廃棄する家電四品目は有料で持ち込むようになり、自動車は購入時に廃棄費用を先取りされる。

そうなったのは、ゴミの不法投棄が公害問題となり、各地で住民紛争が頻発したからである。弊社は1965年、京都市山科区にゴミ焼き場併用の作業場を求めたが、瞬く間に付近が住宅地に変容し、左京区に移転を余儀なくされ、そこも住宅地に変わり、さらに山奥の現在地に落ち着いた。

分別について説明すると、大きく分けてゴミは燃えるものと燃えないものに分けられるが、ごみは資源ということで可能なかぎり再利用しなければならない。

木材ゴミもある一定の大きさはチップ原料になり、樹木の剪定くずは肥料用の原料としてコンポストへ搬入する。燃える物と燃えない物が交ざった建材屑、たとえば石膏ボートは中は石膏だが表面裏面には紙がはってあり、それを剥離して搬出しなければならないが、手作業では出来ないので専門の処分場に持ち込む。現場ではどうしても切りはしが発生し、持ち込み料は㎥あたり4万円以上もする。新品を購入するよりも高くつくのである。

塩ビ配管のくずなどプラスチック類は、ダイオキシンが発生するため焼却処分が出来ないので専門の処分場に搬出する。ダンプ1台分で数万円もする。

その外に、鉄やアルミ等の金属類は買取業者へ搬入、コンクリート、アスファルトは再生業者に搬入し、良土は埋立て用に用いるが、引取り手のないヘドロや混砕土、レンガ、瓦は高額処理料を支払う。ミンチといわれる分別不可能なゴミは1㎥1万4千円、2トンダンプ1台分で4万円以上を出して処分している。処分場では、そのごみを手作業でさらに再資源化している。

東日本大震災で大量に出たごみは2490万トンと環境省が推計したが、対象としたのは家屋やビルなどであり、自動車や船舶、ヘドロなどは含まないことから、実際の発生量はこれよりはるかに増える可能性があり、さらにアメリカへ300万トンが漂流している。

宮城県では一年間に発生する一般廃棄物量の約21年分となった。10トンダンプで250万台、処理費用は最終的に1兆円を越えるといわれている。これは法律によりすべて税金でまかなわれる。

何度もテレビ映像で見て、その処理に莫大な費用を要しているが、今だに処理が終わっていない。宮城県ではあまりの大量なごみに、分別もせず、とりあえずミンチにして処理したことによって、処理費用が完全分別した自治体と比べて数倍になったとの事。

今までの全量分別、全量処分場搬出に対して、採算効果があるのかと異論も出たが、作業場の現状を見るにつけ焼却炉購入の意を強くした。購入した焼却炉は、規制基準以下の小型炉であるが、京都市域で設置出来るか、役所の担当課と消防に何度も問い合わせ、ダイオキシンが発生しない規制性能があるメーカーの焼却炉を購入した。

今までは廃棄物処理に年間500万円を越えていたが、稼働して5ヵ月の経過を見ているとこれまでより半減しそうで、焼却炉購入費用は一年間で元が取れるようだ。

2013年10月25日

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